Load Tester (multiple remote servers)の構成と、かかるAzure費用

Load Tester (multiple remote servers) Powered by Apache JMeter™の構成とそのAzure費用の見積もり方法を紹介します。

Load Tester (multiple remote servers) Powered by Apache JMeter™は、Apache JMeter™をMicrosoft Azure上の複数のサーバーで稼働させ、大規模な負荷テストができるものです。

Load Tester (multiple remote servers)をデプロイすると、仮想マシンなど、いくつかのリソースを組み合わせたソリューションが作成されます。
簡単に一括で構築できる反面、利用者はその一つ一つを意識しながらデプロイするものではないため、構築してみるまで、どのようなリソースが作成され、どれだけのAzure費用になるかがわかりません。

この記事では、Load Tester (multiple remote servers)をデプロイすることで作成されるリソースの整理と、それにかかるAzure費用の見積方法を紹介します。
※ Load Tester (standalone)は1台の仮想マシンで構成されていますので、その構成は割愛します。

作成されるリソースたち

リソース一覧

  • 仮想マシン
    JMeterクライアント。
  • ディスク
    JMeterクライアント用。
  • ネットワーク インタフェイス
    JMeterクライアント用。
  • パブリック IP アドレス
    JMeterクライアントにインターネットからRDP/SSH接続するために割り当てられます。
    既存のパブリックIPアドレスを利用することもできます。
  • 仮想マシン拡張機能(非表示)
    JMeterクライアントのセットアップをするための拡張機能。
  • 仮想マシンのスケールセット
    JMeterサーバー群。 指定した数の仮想マシンなどを含みます。
  • 仮想ネットワーク
    JMeterクライアント、JMeterサーバーの仮想マシンが配置されます。
    サブネットとして、JMeterクライアント用、JMeterサーバー用の2つが作成されます。
    既存の仮想ネットワークを利用することも可能です。
  • ネットワーク セキュリティ グループ x 2
    JMeterクライアント用、JMeterサーバー用として、それぞれのNICに割り当てられます。
  • ストレージアカウント
    Azure FilesがJMeterクライアント、JMeterサーバーの双方からマウントされます。

構成図

費用の見積もり方

作成されたリソースから算出します。

以下に提示するものはこの費用になることを保証するものではありません。
設定などによってはこれ以外の費用がかかることもあります。
あくまで参考としてください。

用途 リソースタイプ デフォルトのSKU 数量 単位
JMeterクライアント 仮想マシン 任意のインスタンスサイズ 1
ディスク Standard SSD × 30GiB 1
パブリックIPアドレス Basic 0, 1
Load Tester 仮想マシンの
インスタンスサイズにより決定
1-n vCPU
JMeterサーバー VMSSの仮想マシン 任意のインスタンスサイズ 1-n
ディスク Standard SSD × 30GiB 1-n
パブリックIPアドレス Standard 0-n
Load Tester 仮想マシンの
インスタンスサイズにより決定
1-n vCPU
ファイル共有 ストレージアカウント Standard LRS ? GiB
? 操作回数
など
通信(送信)
・RDP/SSHで操作端末へ
・テスト対象へのリクエスト
Bandwidth - ? GB

費用見積もり例

従量課金のAzureサブスクリプションで、以下のスペックで2020/07/10から1週間(7日間)稼働させ続けた場合の例を示します。

  • JMeterクライアント
    • 仮想マシンサイズ: F2s v2
    • ディスク: Standard HDD 30GiB, 1,000,000トランザクション
    • パブリックIPアドレス: Basic, 動的
  • JMeterサーバー
    • 仮想マシン: 3 台
    • 仮想マシンサイズ: F2s v2
    • ディスク: Standard HDD 30GiB, 計3,000,000トランザクション
    • パブリックIPアドレス: あり(3個 x 7日)
  • 共有ストレージ
    • 汎用 v2, Standard LRS
    • 容量: 5GiB
    • コンテナーの配置、作成: 10,000回
    • リスト: 100,000回
    • 削除以外のその他すべて: 100,000回
  • データ送信量: 10GB
用途 対象 単価 数量 金額
JMeterクライアント
(仮想マシン)
仮想マシンサイズ (F2s v2) ¥11.984/時 7日 ¥2,013
ディスク Standard HDD 30GiB ¥172/本 1 ¥172
トランザクション ¥0.0056/10,000回 1,000,000 ¥1
パブリックIPアドレス (Basic, 動的) ¥0.448/時 7日 ¥75
Load Tester ¥0.594/vCPU/時 2vCPU × 7日 ¥100
JMeterサーバー
(仮想マシン
スケールセット)
仮想マシンサイズ (F2s v2) ¥11.984/時 3台 × 7日 ¥6,040
ディスク Standard HDD 30GiB ¥172/本 3 ¥516
トランザクション ¥0.0056/10,000回 3,000,000 ¥2
パブリックIPアドレス (Standard) ¥0.6626/時 3個 × 7日 ¥334
Load Tester ¥0.594/vCPU/時 6vCPU × 7日 ¥599
共有ストレージ
(Azure Files)
汎用 v2, Standard LRS ¥6.72/GiB 5GiB ¥34
操作 Pub, Create Container ¥1.68/10,000操作 10,000操作 ¥2
List ¥1.68/10,000操作 100,000操作 ¥17
その他 ¥0.168/10,000操作 100,000操作 ¥2
データ通信 送信 ゾーン2 ¥13.44/GB
(最初の5GB無料)
10GB ¥67
合計 (※この表の価格は2020/07/20時点のものです) ¥9,974

テストをしない時間帯はJMeterクライアントやJMeterサーバーの仮想マシンを停止したり、長期間利用しないのであればJMeterの設定ファイル(*.jmx)とCSVデータファイルなどは退避して、Load Tester全体を削除してしまえば、さらにコストを抑えられるでしょう。